吸気相撮影の意義
- 肺野拡大: 肺を最大限膨らませることで、小さな結節やすりガラス影などの病変を検出可能
- 解剖的基準: 血管・気管支走行が明確になり、呼気相との比較評価が容易
- 画像品質: 息止めにより胸郭・肺の動きを抑制し、モーションアーチファクトを減らす
呼気相撮影の意義
- 末梢気道病変の評価: 気管支狭窄・閉塞による「air trapping(エアトラッピング)」が可視化され、喘息やCOPDの診断に有用
- 換気機能評価: 吸気・呼気像の密度差・体積差を比較することで、区域ごとの換気不均等を定量評価可能
- 重症例の評価: 呼吸困難・低酸素血症時の肺虚脱パターンから機能的障害部位を推定
両相併用による臨床的意義
- 構造と機能の同時評価: 同じ体位での吸気・呼気ペア撮影により、形態異常だけでなく変位量や体積変化も定量可能
- 早期診断: 吸気では検出困難な末梢気道閉塞が呼気相で強調され、閉塞性肺疾患の重症度評価に寄与
- 治療効果の客観的比較: 薬物療法・手術前後での換気改善を同条件撮影により検証可能
臨床的使い分け
「構造を見る吸気CT」「末梢気道・換気を見る呼気CT」というイメージで併用することが一般的
